家飲みがもっと美味しくなるお酒 東北編 お酒好きなあなたに飲んで欲しいお酒があります

宮城県柴田郡川崎町【ファットリア アル フィオーレ】様

ファットリア アルフィオーレ様は、宮城県柴田郡川崎町にワイナリーを構える(2018年秋本格オープン)新しいワイン醸造所になります。こちらを立ち上げたのは元料理人の目黒浩敬氏。彼は、日本のイタリアンの料理界では知らないものがいないと言われるほどの伝説の若手イタリアンシェフでした。なんと宮城県の田舎にあるにもかかわらず、連日、東京や各地からひっきりなしにお客様が訪れるお店だったとか。某TV局の有名な番組でも特集されたことがあるほど注目されていた人物です。

その彼が自身の有名レストランを投げうってでも手にしたかったこと、それがワイナリーの起業でした。キッカケは2011年の東日本大震災。もっと東北を、もっと日本を、人々の生活に根差した視点から活気づけていきたいというのが彼の想いであり、食の根源を見つめ直したいというかねてよりの望みでした。ワイナリーを築くことが、第一義にあるのではなく、もっと自然を感じる場所で、ワイナリーがあるからこそ、繋がっていくこと、派生していくこと、そんな自然な広がりが生まれていけば良いなぁ、と思って生まれたのです。

私のおすすめのポイントは。。。
顔写真

酒食市場エポック インターネット店
藤井善徳

株式会社ふじい 代表取締役社長
バイヤー。利き酒師。ワイン年数数千本のテイスティングは通過点。
JSA認定ソムリエ、CPA認定チーズプロフェッショナル、JSA認定サケディプロマ。
ファットリア アル フィオーレ ラベル部分

こちらのワイナリーのワイン、一番の特徴は「裏ラベル」!表示をよく見ると、「原材料名:ぶどう」としか記載がありません。「なんだ、当たり前じゃないか!?」と思われる方も多いと思いますが、他のワイナリーのものと見比べてください。実は、ワイン造りには様々な工程で許可されている人工添加物がございます。農薬や化学肥料もその一部です。こちらのアルフィオーレでは、ぶどう以外のものは一切使用せず、醸造においても人工的介入もしておられません。ブドウ栽培に力をいれ、ブドウの持つ生命力と土地の力を信じ、そのままをワインとして表現することを最優先にされています。

「少しでも自分の国の文化に誇りを持って、その文化を引き継ぎ継続させていくこと。まずは、身近なところからでもいいから気づくこと、知ること。とっても大事なことですよね。失いかけて気づいたり、残念がることは簡単だけれど、その文化を絶やさず、引き継いでいくことも、未来の日本という国のためにも必要なことです。」と目黒氏はおっしゃってます。

他社のワインと比べると、少し野暮ったくて、酸っぱかったり、物足りなかったりするかもしれません。ですが、その年に栽培したブドウのみで勝負しているファットリア アルフィオーレ様のワイン造りは真っすぐで一本の筋が通っているように思え、どこか親しみやすく人懐っこさが見え隠れするのは私だけでしょうか。

装いも新たに登場!“アルフィオーレ”ワールド炸裂!!「NECOシリーズ2017」

NECOシリーズとは…、「新たな試み」、「協力」、「アルフィオーレの猫たち」。
イタリア語で、「Nuova Esperimento(新たな試み) COoperazione(協力)」という意味と宮城県川崎町にあるアルフィオーレで大事に飼っている猫とを掛け合わせて作った言葉。

ワイン造りを通して出会う人やブドウは、すべて自然であり、ひょっとして必然なことなのかも知れない。アルフィオーレとしては、出来る限りシンプルに、その年に出会うブドウを信じて造ることを大事にされています。造りこむというよりは、その年のブドウを素直に表現するという形。日本ワインの新しい可能性をより良い形で表現できるように、醸造家やブドウ農家だけではなく、地域に新しい文化としてしっかり根付いていけるように、沢山の仲間と協力して作り上げていくワイン。それがNECOシリーズのワインです。

※2017年度ファットリア アルフィオーレのワインは、山形県南陽市にあるグレープリパブリック社に委託醸造されています。

sola(ソラ)

NECO sola(ソラ)の写真
原料

山形県南陽市/渋谷さんのデラウエア
山形県高畠町/大野農園さんのデラウエア

特徴

デラウエアのキリッ!とした爽やかさと、じんわりとした余韻と、ほのかに金木犀やビールの香りを、ぜひ楽しんでください。爽やかでジューシーな泡。

造り

渋谷さんのデラウエアを足で優しく踏み、3~5日かけて発酵。その後、バスケットプレスで 搾りました。フリーランのみを使用。
※瓶内二次発酵させています。7月以降がオススメ。

獲得ポイント100p

momo(モモ)

momo(モモ)の写真
原料

山梨県勝沼のKosyu VinyardマスカットベリーAと甲州(※昨年はシャルドネ)

特徴

「Kosyu Vinyard」というワイン用ブドウ専門農家さんへの感謝の思いを込めて、フィールドブレンドを作りたくこの2種類で仕込み。「甲州」の酸やボディーをベースに、momoといえば「マスカットベリーA」のチャーミングな香りをプラスさせてみました。ラズベリーのようなニュアンスと、甲州からくる香ばしいパンのような酵母の香り、ゆっくりと伸びる酸と余韻、そして泡。可愛いらしさの中に落ち着きもある、でもキリッとしたmomoになっています。ドライでフルーティー。

造り

渋谷さんのデラウエアを足で優しく踏み、3~5日かけて発酵。その後、バスケットプレスで搾りました。フリーランのみを使用。
※瓶内二次発酵させています。7月以降がオススメ。

獲得ポイント100p

Genchi(ゲンキ)

Genchi(ゲンキ)の写真
原料

山形県南陽市/佐藤正雄さんのネオマスカット
山形県南陽市/鈴木孝明さんのロザリオビアンコ

特徴

ネオマスカット、ロザリオビアンコとも今回初めて使用するブドウ。 急遽、農家さんから同時期に仕入れることになったこの2つのブドウ、半自動的に一緒に仕込む事が決まりました。どんなワインになるかは正直分かりませんでしたが、マスカットの風味と、ロザリオビアンコからくるレモングラスのような風味。旨味と少しの苦みを含んだ細長い余韻が続きます。この組合せは必然なのかも知れないと思わせる美味しさがあり。

造り

ネオマスカット、ロザリオビアンコ、をそれぞれ約10日ちょっとずつ、全房にてマセラシオンカルボニック。その後、バスケットプレスにて圧搾後、アッサンブラージュ。

獲得ポイント100p

Cirol(チロル)

Cirol(チロル)の写真
原料

山形県南陽市/海藤さんのロザリオビアンコ
山形県南陽市/佐藤寛之さんのデラウエア
山形県高畠町/大野農園さんのレッドミレニウム
山形県南陽市/佐藤正雄さんのネオマスカット

特徴

色も相まって、少しエロティックで優しい包容力のある女性をイメージさせるワインが完成。白くて大きなお花のような香りと、グループフルーツのような柑橘系の味わいがあり。少しヤクルトのような乳酸な感じも!もっともっと表情が変わっていく感じがあって期待大です。

造り

イメージする品のあるワインを目指して、半自動的にタイミングがあうブドウを次々とマセラシオンカルボニックにしてタンクに重ねていった結果、今年はこんなワインに仕上がりました。

獲得ポイント100p

Anco(アンコ)

Anco(アンコ)の写真
原料

山形県南陽市/風間利信さんのデラウエア

特徴

前年度に続き、醸しデラの面白さに今年もチャレンジ。今年も同じブドウ農家さんの風間利信さんのデラウエア。今年はしっかり糖度も上がり十分なポテンシャル。デラウエアのタニックな感じと、穀物を含んだ華やかな香り、アンズのニュアンスがあります。口当たりまろやか。余韻も是非楽しんでみて下さい。飲み頃は7月以降がオススメ。今のイメージとは随分と変化すると思われます。

造り

足で優しく踏み発酵させ、solaの搾りかすを30㎏入れて“リパッソ(再アルコール発酵)”。10日間醸した後に、バスケットプレス。プレス後シュールリーで、バトナージュ(オリをかき混ぜる)。オリの旨味もプラスさせました。

獲得ポイント100p

hana(ハナ)

hana(ハナ)の写真
原料

山形県南陽市/風間利信さんのスチューベン
山形県高畠町/大野農園さんのメルロー

特徴

前年度に続き、スチューベンのワインを!昨年は揮発酸というビネガーの要素を骨格にして造り、今年は揮発酸の要素がないhanaにチャレンジ。その代りにメルローを足すことで、味の輪郭をつくっています。ハイビスカスや、ローズ、黒いベリーのニュアンスがあります。そして是非、メルローの骨格も感じてみて下さい。夏以降、今のイメージと随分変化すること間違いなし。せひお楽しみください。

造り

黒く完熟したスチューベンのみを使用し、1週間全房でマセラシオンカルボニック。その後、バスケットプレスでプレスして、早摘みのメルローのフリーランをプラスしています。

獲得ポイント100p

bucci(ブッチ)

bucci(ブッチ)の写真
原料

山形県高畠町/大野農園さんのメルロー
山梨県勝沼/KosyuVinyardのベリーA (※昨年は不使用。)
山形県南陽市/渋谷博之さんのデラウエア

特徴

このワインはぶどうの表現方法やポテンシャルを実験していると言っても過言ではないワインです。まだまだ発展途上で、どう変化するのか、未知なところがあります。味と香りに複雑味と奥行きがあるワインです。数年後に飲み頃を迎えると思われます。

造り

主にフリーランを使っています。そして、ブドウをワインにする副産物オリ(別のワインで出たもの)をたくさんbucciのタンクに入れ、シュールリー&シュールリー!たくさんのうっまいをプラスしています。

獲得ポイント100p

アルフィオーレの全てのワインはボトルの中で酵母が生きています。そのため、飲むタイミングによって味わいが違います。抜栓後も酵母が酸素に触れて変化していきます。5月以降に少し暖かくなってきたころ、酵母が動き出してから味わいが落ち着き、味わいも整ってきます。