モンガク谷ワイナリー MONGAKU VALLEY WINERY (北海道余市町)

風が吹き抜ける丘の斜面に葡萄畑をつくり、森にはどんぐりの木々を植樹。そして100年前の札幌軟石の蔵と出会い、ていねいに移築して念願の醸造蔵が完成。
恵み豊かな北海道余市町で、葡萄の栽培からワインの醸造までを家族で一貫して行うファミリーワイナリー。
その物語はこれからもつづきます…

フィールドブレンドでつくる白ワインがシグネチャー
モンガク谷ワイナリーでは7品種の葡萄が実をつけます。数種類の葡萄をかけあわせて醸造することを混醸と呼び、一つの畑で採れた葡萄を混醸して誕生するのがフィールドブレンドです。
多様性のある野生酵母の力、この自然発酵が複雑で繊細な香味を引き出してくれます。
現在醸造しているワインはすべてが白ワイン。私たち夫婦が共に愛してやまないフィールドブレンド。
将来、本格的なスパークリングをお届けするのが私たちの夢です。

どんぐりの木から広がる物語 循環していく農のカタチ
ワインにつけた「杤」「栢」「楢」の名前は、すべてどんぐりの木から。このどんぐりを森に植樹しているのにも理由があるのです。
どんぐりの実は豚の大好物。モンガク谷で育ったどんぐりや、搾汁後の葡萄の実を豚が食べることで、土地をさらに豊かにし、私たちの暮らしをはぐくんでくれる。
それは人が営む小さなエコシステムの形であり、私たちの目指すべき、古くて新しい農業の姿だと思うのです。
2021年、余市に移り住んで10年目の節目は私たちの放牧元年。30年、50年先に広がるモンガク谷の風景を夢見て、私たちはその第一歩を踏み出します。モンガク谷の今後にご期待ください。

ずっと夢に描いてきた石の蔵。出会った時の感動は、いまだに忘れません。 醸造蔵のこと
私たちは、この地にワイナリーを作ろうと決めた時、「札幌軟石の醸造蔵を作る」という夢を持っていました。それは、遠い昔から大切にされてきた自然素材を守り続けたいという気持ちと、素材の持つ断熱性を生かした半地下の醸造蔵を作りたいという想いがあったからです。やっと出会えた築100年近い札幌軟石の蔵はていねいに移築し、「醸造蔵」として新しい歴史を刻み始めました。
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